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特許庁費用は、出願人(規模)に応じて変化し、 軽減措置があります。

大企業、中小企業、個人によって経済的な負担の大きさは異なりますから、米国特許庁でも条件を定めて、該当する出願人には出願費用や延長料金などの軽減措置を受けられます。

出願人の規模の分類として、3段階あります。
Large Entity(ラージ)
Small Entity(スモール)
Micro Entity(マイクロ)
です。以前は、ラージに対してスモールという1つの軽減措置でしたが、今はマイクロというさらなる軽減措置が加わっています。

条件を見て、スモールに該当するか、スモールに該当する場合にはさらにマイクロにも該当しないかを検討してください。

分からないことがあれば、ご質問ください。

--:出願人の規模:----------------------------

Small Entity適用条件(aとbとを両方満たすこと)
(a)譲受人が以下のいずれかに当てはまること。
・個人(Person)
・小規模企業(small business concern):関連会社を含めて従業員が500人以下の企業
・非営利団体(nonprofit organization):大学などの高等教育機関など
(b)当該発明にかかる権利について、small Entityに該当しない企業などに現在、譲渡又はライセンスしておらず、また、将来の譲渡又はライセンスに関する契約なども存在しないこと

Micro Entity適用条件
(1)SmallEntityに該当すること
(2)過去に米国で4件を超える出願をしてないこと
(3)発明者または出願人のいずれもが、前年の総所得(Gross Income)においてアメリカの年間平均世帯収入の3倍($155,817)を超えないこと
(4)前年の総所得(Gross Income)がアメリカの年間平均世帯収入の3倍($155,817)を超える収入のある団体へ譲渡やライセンスをしていないこと

 

タグ:アメリカ特許出願、米国特許出願、米国特許、アメリカ弁理士、米国弁理士、ビジネスモデル

コンピューターソフトウェア関連発明の米国での 取り扱い傾向について

コンピューターソフトウェア関連発明の米国での取り扱い傾向について

特許庁が公開している以下の資料が有用です。

IoT関連技術の審査基準等について(PDF:6,213KB)
http://www.jpo.go.jp/shiryou/kijun/kijun2/pdf/iot_shinsa_161101/all.pdf

32ページに、以下の記述があります。

(参考)米国におけるCS関連発明の発明該当性判断の近況

米国裁判所の判決の傾向
2014年6月のAlice最高裁判決(*1)直後は、CS関連発明の発明該当性を否定する判決が相次いだが、その後は2ステップテストの適用の明確化が進み、発明該当性を認める判決が増加(*1)Alice Corp. v. CLS Bank International, 134 S. Ct. 2347

米国特許商標庁(USPTO)の審査の傾向
CS関連発明の発明該当性を否定する拒絶理由通知に対しては、技術的改善を目的とする発明は抽象的アイデアに該当せず発明該当性を有するとした2016年5月以降の判決(*2)や、USPTOの発明該当性に関する公表資料(*3)を引用・参照して反論を行うことにより、拒絶理由が解消しやすい傾向審査官との面接において、発明該当性が認められた判決と本願との類似点を主張することによっても、拒絶理由が解消しやすい傾向技術的改善とは関連しないビジネス方法については、依然として発明該当性が認められにくい

(*2) Enfish, LLC v. Microsoft Corp., 822 F.3d 1327 (Fed. Cir. 2016)や、McRO, Inc. v. Bandai Namco Games AM. Inc., 2016 U.S. App. LEXIS 16703 (Fed. Cir. 2016) など
(*3) https://www.uspto.gov/patent/laws-and-regulations/examination-policy/subject-matter-eligibility米国連邦地裁における発明該当性の判決の推移

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当所では、いまのところ技術的改善を目的とする発明は抽象的アイデアに該当するという指摘が来ています。
反論によって覆るケースもあれば、そうでないものもあるようです。

ビジネスモデルについては、あらかじめ米国出願する時点で加筆する必要性をご説明しています。加筆については当所でもお手伝いはさせていただいていますので、ご相談ください。

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